バーチャル展示場は、来場者と出展企業側の双方にとってメリットがあります。ここでは、モデルハウスをバーチャル展示場に出展する際のメリット・デメリットについて紹介。住宅業界のバーチャル展示場についての知識を深めていきましょう。
総合住宅展示場にモデルハウスを出展する場合、実際の戸建て住宅と同様の建築費用がかかります。しかし、バーチャル展示場であれば仮想空間上に3DCGなどで住宅を再現するので、モデルハウスにかかる費用を最小限に抑えることができます。
バーチャル展示場はネット環境があれば、どこからでも内覧することが可能。地域ごとにモデルハウスを出展する必要がないため、コストカットにつながります。
バーチャル展示場は来場者の顧客情報を取得するだけでなく、オンラインの特性を活かし来場者の足取りや行動パターンを把握することができます。
これらのアクセスデータや行動ログを分析することで、来場者の傾向や今求められているニーズ等が捉えやすくなり、顧客ニーズを満たす住宅の開発や販売営業を展開しやすくなるでしょう。
来場者はストレスを感じることなく自由に内覧できるため、多くの人に住宅を見てもらえる機会がアップ。自社のモデルハウスをチェックした人が詳細等を問合せしてくるケースがほとんどなので、成約確度の高い顧客が集客しやすい仕組みになっています。
顧客自身があらかじめモデルハウスを確認しているため、営業段階でミスマッチが少ないのも特徴のひとつ。来場後のフォロー次第で、成約に近い見込み客に育成することができるでしょう。
バーチャル展示場は視覚だけで見学するため、VRのクオリティがとても重要です。プラットフォームによって備えている機能やコンテンツ、見やすさやリアリティに違いがあるので要注意。出展する場合は、来場者が実在するリアルな住宅をイメージすることができるクオリティになっているかチェックするようにしましょう。
バーチャル展示場は来場者が自分のペースで自由に見学できるという利点がある反面、出展側にとってはコミュニケーションが取りにくいため、アクションを起こしにくいといったデメリットがあります。
そのため、チャット機能やオンライン商談、アバターを使用した接客など、来場者とのコミュニケーションが円滑に行えるツールを搭載しているプラットフォームを選んでおくと営業活動も進めやすいので安心です。
上記以外にもバーチャル展示場の利用には様々なメリットやデメリットがありますが、ニーズや個々の状況によって重要視される点は異なります。
また、これらの要素は技術の進歩や利用者側の適応によって時間と共に変化する可能性があるので、利用場面やニーズに合わせて、バーチャル展示場のメリットを活かすことが重要です。
メリット | デメリット |
---|---|
コストの削減 | 人間的な交流の欠如 |
物理的な会場のレンタル費用や装飾、旅費がかかりません。 | ネットワーキングの機会が減少し、直接的なコミュニケーションが少なくなります。 |
地理的な制約がない | 技術的な問題 |
世界中どこからでも参加可能です。 | システムのクラッシュやネットワークの問題が発生する可能性があります。 |
時間の柔軟性 | ユーザー体験の質 |
24時間アクセス可能で、さまざまなタイムゾーンに対応できます。 | 物理的な展示と比べて没入感が低いかもしれません。 |
分析の容易さ | 参加者の技術適正の差 |
ユーザーの行動を詳細に追跡・分析できます。 | 参加者の中にはテクノロジーに不慣れな人もいるかもしれません。 |
環境への影響が小さい | セキュリティの懸念 |
物理的な移動が減少するため、環境に優しいです。 | オンラインシステムはハッキングやデータ侵害のリスクがあります。 |
更新と再利用の容易さ | サービスの質に寄与する要素が多数ある |
展示内容を素早く更新し、将来のイベントで再利用できます。 | プラットフォームの品質、コンテンツの設計、ユーザー インターフェイスなど。 |
バーチャル展示場は出展コストを抑えながら、マイホームの購入を目的とした顧客を効率よく集客しやすいところが魅力。VR技術は日々進化し続けており、今以上にリアルな体験が提供されることが予想されます。
出展企業はもちろん、来場者にとってもメリットがあるため、モデルハウスを出展する際にはバーチャル展示場への出展も視野にいれておくと良いでしょう。
バーチャル展示場で成果を上げるためには、集客できるプラットフォームを選ぶことが重要なポイント。
このサイトでは市場にある様々なバーチャル展示場について調査し、注目すべきサービスについて紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ここでは、出展後にユーザーデータをはじめとする情報を取得できると公式サイトに明記されているバーチャル展示場を課題別に紹介します。
特徴
特徴
特徴
※選定条件
2023年5月18日Googleで「バーチャル展示場」「バーチャル住宅展示場」「VR展示場」「バーチャルモデルハウス」「メタバース住宅展示場」と検索して、バーチャル展示場のプラットフォームを提供している32社のうち、取得できるデータやレポートについて明記している会社は3社のみでした。それぞれの会社をマーケティングに関するサービスの特徴別に紹介します。
LIVRA WORLD:より精度の高いリアルタイムでのユーザーデータを取得できるという特徴から紹介(取得可能データ:顧客情報、各社掲載ページの行動ログ、VRモデルハウスの全体の行動ログ)
MY HOME MARKET:コンセプト考案などの住宅商品開発の支援など、出展前の相談にも対応しているという特徴から紹介(取得可能データ:全体のサイト動向、各社月次レポート)
工務店のメタバース住宅展示場:出展後の運用をすべて委託できるという特徴から紹介(取得可能データ:毎月の運用結果)
(※2023年7月編集チーム調査時点)