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魅力的な施工事例コンテンツの作り方

施工事例コンテンツが重要な理由

ホームページやSNSで集客を目指すなら、欠かせないのが「施工事例コンテンツ」です。施工事例は、見込み客の目を引き、会社の魅力を伝え、「この会社に相談してみよう」と思ってもらうきっかけになります。

ここでは、施工事例がもつ3つの大きな役割を、あらためて整理してみましょう。

SEO効果で「見つけてもらえる会社」に

施工事例には「地域名」「施工内容」「家づくりのこだわり」など、検索されやすいキーワードが自然に入りやすくなります。たとえば「二世帯住宅 横浜」「薪ストーブのある家 施工例」など、具体的なニーズをもつ人が検索したときに、自社ページが上位に表示される可能性が高くなるのです。

こうした施工事例をコツコツ積み重ねることが、検索経由の安定した集客を支えるベースにもなっていきます。

顧客の不安を減らし、信頼感を高める

住宅の購入やリフォームは、一生にそう何度もない大きな決断。だからこそ、依頼先選びはとても慎重になります。「どんな家を建てているのか?」「自分たちの希望をちゃんと聞いてくれるのか?」──そう感じている方は少なくありません。

そこで活きるのが施工事例です。

写真やエピソードを通じて、実際の仕事ぶりを見せることで、「この会社なら信頼できそう」と感じてもらいやすくなります。

他社との差別化につながる

施工事例は、自社の強みや特徴を自然に伝えられる、またとない場です。

たとえば、無垢材や珪藻土などの自然素材を使っている会社なら、そのあたたかみが伝わる写真を選び、素材へのこだわりを一言添えるだけで、他社との違いがしっかり伝わります。限られた敷地を広く見せる間取りの工夫や、子育て世帯に優しい動線設計なども、実例とともに紹介することで、似た希望を持つ人の心に届くはずです。

デザインへのこだわりや対応力を伝えることで、「この会社なら、自分たちの理想もカタチにしてくれそう」と思ってもらえるかもしれません。

魅力的な施工事例ページをつくる10の工夫

施工事例をただ掲載するだけでは、せっかくの写真や情報も十分に活かされません。ここでは、見る人の印象に残り、問い合わせにつながるような施工事例コンテンツをつくるための工夫を、10のポイントにまとめました。

1.タイトルは「施工内容+地域名」で具体的に

「施工事例1」「〇〇邸」などのタイトルでは、見る人にも検索エンジンにも内容が伝わりにくくなってしまいます。SEOの観点からも、「どんな工事を、どこで行ったか」が分かるタイトルをつけることが大切です。

たとえば、「杉並区|二世帯で暮らすナチュラルテイストの木の家」のように、工事内容や地域名、デザインの雰囲気まで盛り込めると、検索にも引っかかりやすくなり、読み手の関心も惹きつけやすくなります。

2.キャッチコピーで“誰に向けた家か”を伝える

施工事例にちょっとしたコピーを添えるだけで、ぐっと伝わりやすくなります。たとえば、「ペットと快適に暮らせる平屋」「車2台を収納できるビルトインガレージのある家」など、“この家は誰のためのものか”が伝わると、見る人が自分ごととして読み進めやすくなります。

キャッチコピーがあることで、SNSでのシェアもしやすくなりますし、施工事例一覧ページでも目を引く要素になります。

3.暮らしを感じられる写真を使う

家の外観や内観だけでなく、できるだけ「生活の気配」が感じられる写真を選ぶのがポイントです。引き渡し前の撮影であっても、家具や小物を配置して空間に雰囲気を出すだけで印象が変わります。

たとえば、椅子に掛けられたバッグやテーブルの上のカップ、玄関に置かれた靴など。日常のワンシーンをほんの少し取り入れるだけで、「ここで暮らしたらどんな感じだろう?」と想像しやすくなります。

4.ストーリーを交えて紹介する

「LDKが広い」「収納が多い」といった説明だけでは、スペックの話で終わってしまいます。そこで活きるのが、家づくりの背景や施主さんの希望・悩みなどを交えたストーリー形式での紹介です。

たとえば、「共働きで家事動線に悩んでいた30代夫婦が、生活スタイルに合わせて間取りを工夫した」といった内容があると、読み手の共感を得やすくなります。施工会社としての提案力や親身な対応も、ストーリーの中で自然に伝わり、信頼感につながっていきます。

5.金額や広さの目安はできるだけ載せる

家づくりを検討している人にとって、「どのくらいの予算で建てられるのか」「どれくらいの広さが必要なのか」といった情報は、やはり気になるところです。

すべてを細かく載せる必要はありませんが、「土地30坪・建物28坪」「建築費:2,000〜2,500万円台」などの目安があるだけでも、イメージがしやすくなります。

金額の掲載に抵抗がある場合は、「この仕様で約〇万円台」「同じ条件ならこのくらい」といった表現でも、見る人におおよその感覚をつかんでもらうことができます。

6.間取り図も一緒に載せる

写真だけでは分かりにくい空間のつながりや動線は、間取り図を添えることで伝えやすくなります。

とくに小さなお子さんがいるご家庭や、将来のライフスタイルの変化を考えている方にとっては、「収納の場所」や「回遊動線かどうか」といった点が気になります。

リフォームの場合には、ビフォー・アフターの間取り図を並べて掲載できると、どんなふうに変わったのかが視覚的に伝わりやすくなります。

7.担当者や施主様のコメントを掲載する

「どんな人が担当してくれるのか?」は、依頼先選びで大きな判断材料になります。顔写真や簡単な自己紹介、施主様とのやりとりの中で印象に残ったエピソードなどを一言添えるだけでも、親しみや安心感が生まれます。

また、可能な範囲で施主様に協力いただき、コメントや感想を掲載できると、リアルな声としての信頼性が加わります。写真NGの場合でも、後ろ姿や生活風景の一部などならOKしてもらえるケースもあるので、相談してみるとよいでしょう。

8.見やすさ・探しやすさに配慮する

施工事例が増えてくると、「どこに何があるのか分かりにくい」と感じる人も出てきます。そんなときは、施工エリア・建物の種類・デザインテイスト・価格帯などでカテゴリ分けを行い、目的に合わせて探しやすいように整理しましょう。

導線が整っていることで、複数の事例を見比べやすくなり、結果的にページ滞在時間や問い合わせ数のアップにもつながります。

9.SNS連携も意識する

魅力的な施工事例は、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSでも大きな力を発揮します。SNSに投稿するときには、写真だけでなく「どんな暮らしを想定した家なのか」「誰のための設計なのか」といった背景やテーマも添えると、共感を得やすくなります。

また、SNS経由でホームページに誘導したり、イベント情報につなげたりといった導線づくりも、集客の大きな助けになります。

10.定期的に更新を続ける

施工事例は、一度つくって終わりではありません。更新されていないホームページは、それだけで「この会社、最近動いてるのかな?」と不安を与えてしまうこともあります。

無理のないペースでかまいませんので、少しずつでも事例を積み重ねていくことが、信頼獲得にもつながります。社内での運用体制を整え、定期的に発信していける仕組みをつくることが理想です。

施工事例コンテンツのよくある悩み

写真がうまく撮れない、オシャレに見えない

スマートフォンで手軽に撮影できるようになったとはいえ、「思ったより暗く写ってしまう」「広さが伝わらない」「雑然とした印象になってしまう」と悩む方も多いでしょう。

撮影のコツは、“明るさ・角度・余白”のバランスを意識すること。自然光が入る時間帯を選んだり、広角レンズ付きのカメラを使ったりするだけでも、写真の印象はぐっと良くなります。

また、撮影前に床や壁まわりの小物を軽く整えて、余計なものが写らないようにするだけでも、全体がすっきりとまとまります。

金額を載せるべきか判断に迷う

「金額は載せたほうが親切だけど、出しすぎると安く見られてしまわないか…」「価格だけで比較されて、自社の魅力が伝わりにくくならないか心配…」

そんなふうに、金額の“見せ方”に悩む声も少なくありません。この場合は、すべてを明かす必要はなく、「この事例は〇〇万円台」「仕様によって価格は変動します」といった幅を持たせた表現がおすすめです。

さらに、「今回はキッチンや収納にコストをかけました」など、予算のかけ方の特徴を一言添えることで、金額に込められた価値やこだわりも伝えやすくなります。

施主から「金額は非公開で」と言われる

一方で、施主から「金額は載せないでほしい」と希望されることもあります。その場合は無理に掲載せず、「参考価格はお問い合わせください」などの表現にとどめたり、周辺の似た事例で金額の目安を補足したりといった工夫が有効です。

また、こうしたケースに備えて、事前に「事例としての掲載可否」や「掲載範囲」について確認しておくのも大切なポイント。あとからお願いするよりも、早い段階で丁寧に相談しておくほうが、お互いに気持ちよく進められます。

施主の協力をどう得るか悩む

事例として紹介するには、やはり施主の協力が欠かせません。スムーズに協力を得るためには、打ち合わせの早い段階であらかじめ意向を確認しておくのがおすすめです。

完成後にあらためてお願いするよりも、「もしよければ、施工事例としてご紹介させていただけませんか?」と、初期の段階でひと声かけておくと了承を得やすくなります。

まとめ|施工事例は「選ばれるきっかけ」をつくる

施工事例は、完成した家を見せるだけのコンテンツではなく、「どんな会社か」を伝える営業ツールです。写真の撮り方や情報の見せ方を少し工夫するだけで、伝わり方が変わり、問い合わせにもつながりやすくなります。

大切なのは、件数よりも質。一つひとつの事例が、未来の顧客にとって“選ぶ理由”になるよう、丁寧に仕上げていきましょう。

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