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チラシによる集客方法

工務店・ハウスメーカーの
チラシによる集客方法

チラシを使った集客に、手ごたえを感じられない——そんな悩みを抱えている工務店・ハウスメーカーの方も多いのではないでしょうか。

インターネット広告やSNSが主流となった今、チラシという手法は一見“時代遅れ”に思えるかもしれません。しかし、紙媒体ならではの強みを理解し、目的に応じて工夫を加えることで、チラシは今でも十分に力を発揮します。

この記事では、工務店・ハウスメーカーの方に向けて、チラシを使った集客のメリット・デメリットや、反響につながるチラシ作成のポイントを紹介します。

チラシ集客はもう古い?

SNSやWeb広告が主流となった今、「紙のチラシはもう時代遅れでは?」と感じる方もいるかもしれません。たしかに、若年層にとってはオンライン広告の方が身近で、日常的に情報収集もスマホで完結することが多いでしょう。

しかし、地域密着型で事業を展開する工務店やハウスメーカーにとって、チラシにはまだまだ活躍の余地があります。たとえば、新聞を購読している高齢者層や、インターネットに不慣れな世代にとって、チラシは「手元に届く唯一の広告媒体」と言っても過言ではありません。このような層にピンポイントでアプローチできるチラシは、費用対効果の高い媒体となり得ます。

また、チラシの強みは「情報を一覧で見せられる」点にもあります。たとえばイベント情報や施工事例など、要点をひと目で伝えられるのは紙ならでは。加えて、手元に置いてもらいやすく、相談したいタイミングで改めて見返してもらえるといった“残る広告”としての力も備えています。

新聞の購読率は年々下がり、若年層の反応が鈍い…という側面もありますが、「誰に・何を・どう届けたいか」を見極めれば、今の時代でもチラシは十分に効果を発揮するでしょう。

チラシ集客のメリット・デメリット

工務店がチラシを活用するメリット

配布エリアを自由にコントロールできる

チラシの大きな強みは、「どこに届けるか」を柔軟に設定できる点です。特定の学区周辺や再開発エリアなど、狙ったエリアにだけ効率的に配布することで、無駄のないプロモーションが可能になります。

たとえば「子育て世代が多い地域」や「築年数が経過した戸建エリア」など、商圏の特性に合わせた戦略的配布ができるのは、Web広告では得にくい大きな利点です。

高齢層にも確実に届く

近年の住宅需要では、二世帯住宅や終の住まいとしてのリフォーム需要など、高齢層からの問い合わせも少なくありません。そうした世代は、インターネットよりも紙媒体に馴染みがあり、じっくり読む傾向があります。

また「紙だから信頼できる」という感覚を持つ人も多く、Web広告にはない安心感や信頼感が得られるのも特徴です。

手元に残りやすく、保管されやすい

ネット広告は見た瞬間に流れてしまいますが、チラシは「気になったから冷蔵庫に貼った」「書類と一緒に保管していた」など、あとからじっくり見返してもらえる可能性があります。

とくに見学会や相談会など日程のあるイベントを告知する場合、日付や地図が載った紙面は「とりあえず取っておこう」となることも多く、一定の保存率が期待できます。

地元感・安心感を演出できる

チラシには会社の雰囲気や想いを“紙面を通じて”伝えやすいという強みもあります。たとえば、施工事例の写真やスタッフの笑顔、代表からのメッセージを添えることで、「この人たちになら相談できそう」という信頼が生まれます。

地元の工務店ならではの温かみや、地域密着でやってきた実績を伝えるには、チラシはとても効果的なツールです。

工務店がチラシを活用するデメリット

制作・配布にコストと時間がかかる

チラシは、原稿の作成・デザイン・校正・印刷・配布という工程を踏む必要があり、どうしても時間と費用がかかります。さらに、急なキャンペーンやイベントには即応しづらく、計画性が求められます。

また、印刷部数や配布範囲によって外注費が大きく変動するため、予算配分を誤ると「印刷はできたけど、配布できない」といった事態にもつながりかねません。

他のチラシに埋もれる可能性がある

新聞折込やポスティングの場合、同じ日に配布されるチラシの数は決して少なくありません。インパクトがなければ、見られる前に他のチラシと一緒に捨てられてしまうことも。

目を引くデザインやキャッチコピーを工夫する必要がありますし、自社の強みを一瞬で伝える工夫も不可欠です。

掲載できる情報量に限りがある

A4またはB4といった限られた紙面では、伝えられる情報には自然と制約が生じます。魅力をたくさん盛り込みたい気持ちは分かりますが、情報を詰め込みすぎると、結果的に“伝わらないチラシ”になってしまうことも。

大切なのは、目的に合わせて情報を絞り込み、わかりやすく構成することです。伝えきれない部分はQRコードでWebへ誘導する、という設計も有効です。

反響の分析が難しい

チラシの課題としてよく挙げられるのが、Web広告のようにクリック数やCV率が“見える化”されていない点です。しかし、工夫次第である程度の効果測定は可能です。

たとえば、エリアごとに微妙に異なるチラシを作成して番号をつける/QRコードのリンク先を分ける/来場時に「チラシを見た」と伝えてもらうなど、アナログでも反響分析の方法はあります。こうした工夫をするかしないかで、PDCAの質は大きく変わります。

配布マナーを守らないと逆効果になる

ポスティングを行う際、配布エリアの特性や住民の意識を無視すると、トラブルやクレームにつながる恐れがあります。たとえば、「チラシ投函お断り」の物件に入れたり、乱雑にポストへ投げ込んだりすると、企業イメージの低下を招きかねません。

外注業者を使う場合も「配布マナーを守ること」「地域ルールを確認すること」を事前に徹底する必要があります。

集客につながるチラシの作り方

チラシはただ配るだけでは効果を発揮しません。「何のために」「誰に向けて」届けるのかをはっきりさせたうえで、紙面の構成・デザイン・導線までをトータルで設計することが重要です。

ここでは、チラシから“反響”を得るために押さえておきたい7つのポイントをご紹介します。

1.競合他社のチラシを分析する

集客につながるチラシをつくるには、まず、競合のチラシを客観的に見て学ぶことが効果的です。たとえば、同じ地域で活動しているハウスメーカーや工務店のチラシを収集し、どんな構成で、どんな言葉を使い、どんな色づかいをしているかを細かくチェックしてみましょう。

施工事例を前面に押し出しているチラシもあれば、価格訴求に特化したチラシ、相談会やセミナー案内が中心のチラシなど、アプローチ方法はさまざまです。他社の成功事例からヒントを得るだけでなく、自社との違いを見極めることで「どう差別化するか」も見えてきます。

2.自社の強みを整理する

他社との差別化を図るうえで欠かせないのが、自社の強みをしっかり言語化しておくことです。たとえば、「自然素材にこだわった家づくり」「一貫対応できる自社大工の在籍」「女性スタッフによる暮らし目線の提案」など、他社にない魅力を持っている会社は多くあります。

しかし、それを正確に伝えるには“自社の魅力を自分たちの言葉で説明できる”状態であることが大切です。特に、建築業界に不慣れな一般のお客様に伝えることを意識して、わかりやすく、イメージしやすく表現することが求められます。

3.ターゲットとペルソナを明確にする

良いチラシをつくるために欠かせない視点のひとつが、「誰に向けたチラシなのか」を徹底的に明確にすることです。

たとえば、“子育て世代の共働き夫婦”がターゲットなら、保育園・学区・収納導線といった切り口が響くでしょう。一方で、“定年後に平屋への住み替えを考えているご夫婦”がターゲットなら、バリアフリー設計や将来の住みやすさを訴求する内容が適しています。

ターゲットを具体的に想定するために、「ペルソナ像」を設定するのも効果的です。年齢・家族構成・住宅へのニーズ・ライフスタイルなど、想定読者の人物像(ペルソナ)を描くことで、チラシのトーンや内容もブレなくなります。

4.チラシのゴール(目的)を設定する

チラシは「ただ見てもらえればいい」というものではありません。その先にある“行動”を見据えて、明確なゴールを設定しておくことが大切です。

たとえば来場を促したい場合は、日時・地図・予約方法などを明確に伝える必要がありますし、資料請求を目的とするなら、「カタログ無料送付」や「チラシ持参で特典進呈」といった具体的な案内が必要です。

目的を明確に設定することで、チラシに載せるべき情報や導線の作り方も自然と見えてきます。「このチラシを見た人に、最終的に何をしてほしいのか?」を、制作前にしっかりと整理しておきましょう。

5.デザイン・構成を考える

ゴールが明確になったら、読者の目に留まり、興味を引き、行動につながるように、チラシ全体の構成を考えていきます。まず意識したいのが、“一瞬で目を引くキャッチコピー”です。たとえば、「土地から探せる家づくり相談会開催中」など、読み手の関心に刺さる表現を工夫することで、興味を引きやすくなります。

施工事例の写真は大きく、印象的なものを選びましょう。文字だけでは伝わらない「家づくりの完成イメージ」や「デザインのテイスト」を視覚的に訴えることで、具体的な生活シーンを想像してもらいやすくなります。

また、お客様の声や、会社としての理念・姿勢などを適度に盛り込むことで、企業としての信頼感や誠実さを伝えることができます。どの会社に依頼するかを見極める際、こうした“安心感”が判断材料になることも多いため、見落とせない要素のひとつです。

6.配布エリア・配布方法を選ぶ

せっかく時間と費用をかけて作ったチラシも、届ける場所を間違えると意味がなくなってしまいます。

たとえば、ファミリー向けの新築住宅を提案するチラシを“1人暮らし世帯が多いエリア”に配ってしまえば、ターゲットには届きません。逆に、築年数が古い住宅が多い地域では、リフォーム提案のチラシが刺さる可能性が高くなります。

配布方法にも種類があります。新聞折込なら信頼性のある高齢者層に届きやすく、ポスティングはエリアを細かく指定でき、コントロールが利きます。自社スタッフによる配布なら「顔が見える安心感」も生まれるかもしれませんし、地域フリーペーパーへの折込という選択肢もあります。

チラシの内容とターゲットに最もマッチした方法を選び、エリアと配布手段の“戦略設計”をしておくことで、配布コストに対する成果がぐっと高まります。

7.Webと連動させて反響を測定・改善する

チラシは、単体では効果の分析が難しいという課題があります。ですが、QRコードを活用すれば、その弱点をカバーすることができます。たとえば、チラシの中に専用ページへのQRコードを設置し、そこから施工事例集や問い合わせフォームへ誘導することで、どのくらいの人がアクセスしたかを把握することが可能になります。

また、QRコードのリンク先をキャンペーン専用にすることで、「このQRコード経由でどのくらいの資料請求があったか」「何件の見学予約につながったか」といった具体的な効果も測定できます。

まとめ

チラシによる集客は、時代遅れどころか、工務店・ハウスメーカーのように地域に根ざした業種にとっては、今でも強力な集客ツールになり得ます。ただし、成果を上げるためには「ただ配る」のではなく、「どこに・誰に・何のために」届けるのかを明確にし、チラシを“戦略的に”活用することが大切です。

また、紙媒体で興味を持ってもらったあと、「もっと詳しく知りたい」と思った方に対して、バーチャル展示場などのオンライン体験を用意しておくことで、集客の質も深みも一段と高まります。

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